お師匠様からのありがたいお言葉をいただいた後、画面が切り替わって……
おおっ、見た目が変わった!
うひょーう、RPGの勇者みたーい。
そして……
おおおおおおおおおおお!
大きくなったなあ、うちの子、大きくなったなあ!
うわぁい歩いてくるよーついてくるよぉー!
わーいわーいわーい!
わー……わ゛ー!?
やってもうた……。
浮かれすぎて操作ミスって、どんだけ嬉しかったんだ私……。
ここで冷静になれたのでリセットしました。
すべては夢です。浮かれてはしゃいだ大の大人なんていなかった。
幸い、歩き出す寸前にセーブはしていたので、そこからのやり直しです。
その際にももちろん、竜の成長記録が表示されるのですが、それがこうなっていました。
身長1メートル、体重86キロ。
その他、パラメーターの詳細は説明書の通りです。
ST(攻撃力)とAC(防御力)が、か弱すぎる……。
どこぞの泉に行けと言われましたが、その前に少し鍛えないと、道中が厳しそうです。
少なくとも主人公程度の数字にはしないと、不安です。
鍛えがてら、故郷の村に顔でも出してみましょうか。
ばっちゃんにこの子を見せてあげたいですしね。他の村の衆は知らんです。
縦方向移動時の、足の動きがラブリーです。
ええ、もう、一挙一動が可愛いです。親馬鹿と笑わば笑え。
ほんわかしながら歩いていたら、なんとノーエンカウントで村まで戻れました。
どうしてこう、どうでもいい時にこんな幸運が発動するのか。遠出の時にこそ発動してほしいものです。
ともあれ、着いてしまったので、まずはばっちゃんにご報告。
ここは、いつもと変わらず。
ここも変わらず。
おお、ちょっと変わった。
天狗になるつもりはありませんが、みんなにうちの子の可愛さを自慢したい気持ちは山盛りにあります。なんと迷惑な。
けど、許されてはいませんか。
それならそれで割り切れますが、セリフ等に変化があるなら、それは見てみたいです。
まだ剥かれるのなら、それもまた一興。
というわけで、ちょっとインタビューしてみます。
お、口きいてくれるんだ。
しかも優しい……。
けど、もちろん、優しいだけではなくて。
当然の反応ですよね。
でもあの卵はダチョウの……いや、言うまい。
あなたが右ですがな。
とも、言わないでおきましょう。
この部屋の人全員が、同じことを言いますからね。右もなにもあったもんじゃないっていう。
一通り話を聞いたところで、旅の再開です。
とにかく戦闘をしないことには何も始まりません。
まずはみじんこを狙い、最弱モンスターの登場区域をうろうろしてみます。
良かった、ちゃんとみじんこが出てきてくれた。
コマンドが「たたかう」「ぼうぎょ」「なめる」……なめる? どんな効果なんだろう。
とりあえず、まずは普通に戦ってみます。
ひっかく、たたく、かみつく、ですか。何か違いがあるのかな。
とりあえずお試しで、まずはひっかくから。
普通に一撃で倒せるー。よかったー。
この戦闘では次にいりすさんが動いたので、これで戦闘が終わりました。
お食事だー。確かこれで、パラメーターが変わったりHPが回復したりするんですよね。
敵の下に矢印があるので、これを動かせば好きな獲物だけを食わせられるってことでしょうか。
時には食わせないほうがいいモンスターもいるかもですしね。これはありがたい。
もしゃもしゃ食ってるもしゃもしゃ。
「食ってます」感がすごいです。いいかんじ。
この後も、みじんこ先生を求めてうろちょろして。
やっと、みんとちゃんがダメージを受ける機会がきてしまいました。
戦う以上は怪我もやむなし。なのですが……
み、みじんこなのに、かなりデカいな……。
つくづく、早まったことをしなくて良かったと思いました。
これは慎重に行かないと、あっさり死なせてしまいそうです。
うん。そんなこと、絶対させません。させてなるものか。
などと、決意を新たにしていましたら。
お? これはもしかしなくても。
やっぱりレベルアップでした。ちょこっと成長した!
少しずつ強くなって、いつかは、みじんこからのダメージが一桁になってほしいです。
なんだか目標がえらく低いのは気にしない方向で、ひとつ。
そのレベル上げの最中、何気なく立ち寄ったはらたまで、こんなことを聞きました。
はらたまでも分からないことってあるんですね……。
てっきり世界のすべてを見通していらっしゃるのかとばかり。
北東の半島の町……、いくしゅ、ですね。
少し鍛えておけば、ラクに行ける場所のはずです。
……うん。道さえ物理的に踏み外さなければ、行けそうだ。
「はがねのテント」があるし、こまめにセーブすれば大丈夫、かな?
よし、少しだけレベルを上げたら、行ってみましょう。
道中で多少は鍛えられるでしょうしね。修行、修行!