さて、困りました。
今まで、誰かが何かしらの旅の指針を示してきてくれたのですが、それが綺麗さっぱりなくなりました。
どうしようどうすれば。
いっそのこと、ここから延々とみんとちゃんを育て続けてみるとか……
いえ、すみません、冗談です。
こんな時に頼れる存在がありました。
早い! 安い! うまい! 困ったときタメになるっ!
で、お馴染みの、はらたまさんです。
これまで、話の流れに応じて、いろんな助言を下さったあのお兄さんなら、きっと何か言ってくれるはず!
思い立ったら即実行。早速、はらたまに向かいます。
プロの人の言葉を聞きつつ、一杯注文します。
良かった、話が進みそうな話だ!
で、プロの人の、あのお言葉の後に、これですか。
……他に指針もないですし、従っておきましょうか。
北西の半島なら、ルズの泉に向かった時のはらたまさんが使えますね。
善は急げです。この足で、その支店まで移動します。
あの、端っこにちょこっと見えている緑の部分が目印かな。
道なりに進み、妙に強い敵と戦ったり戦わなかったりなかったことにしたりしながら進むこと、しばし。
なにやら見えてきました。
良かった、ここであって……ご、ござりす?
妙な感覚になりつつ、村の中を徘徊します。
う。もしかして、竜使いに恨みがある村?
過去に何かあったわけじゃなく、今現在、竜の被害があるんですね。
そういやこの世界の竜って、野放しになっている子はみんな、挫折した竜使いが従えていた子なのでしょうか。
だとしたら、竜使いが恨まれるのは仕方ないかもですね。
ほう、そんな、便利なのか恐ろしいのか判断に困るアイテムが。
あらまあそれはそれ、は……
あああああ! それはもしかしなくてもアムリタお姉さんのことでは!
そうだよ、確かシャクンタの村を飛び出したって!
みんな、いろんな事情があるんですね。当たり前ですけど。
おや、なんだか超重要そうな話。
いやそればいいんですけど、たまたま立ち寄った見知らぬ旅人に息子を頼むとは、なかなかナイス度胸な親御さんですね。
このゲームの世界観だと、そういうところは妙にシビアだと思ってたんですけどね。そうでもないようです。
こっちもこっちで深刻な話ですね。
ポッケ村のポポがティガレックスに食われて大変とか、そんな話ですよね。
ええ、ゲームが違うのは承知しております。
そうですね、ここまでの道中もかなり怖かったですし、この先となるともっと怖いでしょうね。
そんな怖いところに、どなたかの息子さんが向かっ……
それ、早く行ってあげないと、ヤバくね?
話はすべて聞いたので、即座にソーマの木とやらへ向かいます。
道中は例によって、セーブとリセットの嵐です。
荒地に森にと、色んな地形を進むことしばし。
どう見てもそれとしか思えません。本当に。
木が一本、ぽつねんと立っています。
大きさは想像力でカバーです。きっと、それなりに大きな木に違いない。
おおう?
ってことは、その、降りてきた男の子がかっぱらっていますね、間違いなく。
あら、いた。
てっきり、男の子はもう逃げ去ったのかと思ってました。
往路はどうしたんだろうなぁ……。
へ?
何か出てきたー!
あー、うん、正直邪魔だし逃げていいけど、ちゃんと一人で無事に帰れるんだな?
不安はありますが、行ってしまったのは仕方ないので、こちらはこちらの仕事をしましょう。
う。ちょっと強い?
ですが、念のための回復アイテムは充実させていますので、回復のタイミングを間違えなければ、多分、大丈夫です。
連続で大打撃が飛んでこなければ、ですが。
少し身構えましたが、さしたる被害もなく、無事に倒せました。やれやれ。
そしてまた強行突破作戦で村まで帰ります。
あの男の子の安否は確認しておかねば。
見覚えのある子がいるー。
無事だったようです。よかったよかった。
ご両親もほっと一息のご様子……ってまてまて、何か言った?
あああ、確定だ! これはどう考えても、アムリタお姉さんの情報!
どうやってそれを知ったんだってつっこみは無しの方向で行こうと思います。無粋なので。
位置情報は大事です。めもめも。
そうだよね……、な現実も突きつけられつつ。
これで、聞ける情報は聞いたはずです。
次は西の砂漠ですか。ふーむ。
いろいろと早まる前に、準備はしっかりしておかないとですね。
そのためにも、一度、都まで戻りましょう。